腸ってやべぇ! 腸についてどこまで知ってる? 『やせる!若返る!病気を防ぐ!腸内フローラ10の真実』を読んだんだけども。
「腸」って超重要だってことは、もはやみんななんとなく知っていると思うんです。
『チャングムの誓い』にでてきた11代王・中宗(チュンジョン)も腸閉塞で死んでいるし、私のおじいちゃんも大腸がんで死んでいる。
でも、私の腸に対する認識といえば「おなら&うんこの製造所」くらいの認識。。。
本当のところどうなの??
そう思って、読んでみようと思ったのが本書です(Amazonで「腸 本」で検索したらKindleUnlimitedで読めたのでこれにしました)。
NHKがテレビで特集として放送したものを書籍化したものらしいです。NHKの取材班が「腸」について研究している専門家から最先端の情報を入手しまとめているのが主な内容です。これ一冊読めば、腸に関する最新の知見と基本的な知識(発刊2015年)が手に入ります。
ただ、タイトルの通り「腸内フローラ10の真実」であるため、いわゆる腸活の方法(こういう食事を~とか)は書いてありません。あくまで、腸に関する最先端の知見を紹介するという内容です。
私のように、腸について何も知らない(もしくは腸=うんこ製造所だと思っている)人間が、腸について知りたいという時に読む初めの1冊としておすすめです。
目次
第1章 「腸内フローラ」で、やせる! 若返る! 病気を防ぐ!
- 〈真実1〉腸内フローラしだいで“やせ”にも“肥満”にもなる?
- 〈真実2〉糖尿病は“腸内フローラに効く薬”で治せる?
- 〈真実3〉腸内細菌が作る物質「エクオール」は、肌を“若返らせる”?
- 〈真実4〉腸内細菌には、がんを“防ぐ菌”と“引き起こす菌”、どちらもいる?
- 〈真実5〉腸内細菌が“謎の動脈硬化”を引き起こす?
- 〈真実6〉花粉症やアトピーなどのアレルギーを腸内細菌が防いでくれる?
- 〈真実7〉腸から細菌の毒素が“漏れる”と万病のもとになる?
第2章 「腸内フローラ」で、心を守る! 脳を助ける!
- 〈真実8〉あなたの性格はあなたの腸内フローラが決めている?
- 〈真実9〉腸内細菌が脳に“話しかける”ことで、うつ症状が改善する?
- 〈真実10〉自閉症も腸内細菌によって引き起こされている?
第3章 「腸内フローラ」と「人体」の不思議な関係
- 腸内フローラの大切なことを、コアラが教えてくれる!?
- すべての生き物が、腸内細菌と共に生き、共に進化してきた
- 腸内フローラは5歳までに決まる!?
- 日本人にだけ、海藻を消化する腸内細菌が住んでいるワケ
- 私たちはどの腸内細菌を住み着かせるかチョイスしている
- 取材班の空想――恐竜の時代まで遡り、共進化の秘密に迫る
ほか
第4章 “理想の腸内フローラ”を求めて
- 病気の人と健康な人、腸内フローラはどう違う?
- 大便を“移植する”衝撃の治療法「便微生物移植」
- 「善玉菌がいれば、健康な腸内フローラ」とは言えない!
- “理想の腸内フローラを持つ人”の便を移植すれば……?
- 短鎖脂肪酸を作る“細菌のドリームチーム”を発見!
- 腸内細菌研究の未来は日本が牽引する
ほか
コラム
- 禁煙すると太るのは、腸内細菌のせい!?
- 「時差ボケ」した腸内細菌は、太りやすくなる!?
- ヨーグルト菌は腸に住み着く? 住み着かない?
大事なキーワード:腸内フローラ
この本を読むにあたって、くりかえし使われる言葉があります。
それは「腸内フローラ」です。
以下引用。
私たちの腸の中にはたくさんの細菌が住み着いています。その数は、なんと100兆以上。
(中略)
こうした腸内細菌たちは、人間が食べたものをエサにして、互いに競い合い、助け合いながら生きる〝生態系〟を作っています。その細菌たちの生態系のことを「腸内フローラ」と呼びます。
この、「腸内フローラ」がこの本を読む上で(というか腸を理解するうえで)のキーワードになります。
現代では、世界中が腸内フローラの研究に取り組んでいるそうです。アメリカでは、腸の病気を治療するための方法として健康な人の「うんこ」を患者に移植するという手術もあるそう。(しかも成功率は92%で高い効果があるらしい!)
え!? じゃあ私も健康な人のうんちをおけつからぶちこめばお便秘直るんじゃない!?
と思うかもしれませんが、それはだめだそうです。
なぜなら、うんちには腸内細菌以外にも、ウイルスや病原菌が多く含まれているらしく、パンピーが自分でやっていいものじゃないらしい。
そりゃそうだ。
でもいつか、「健康なうんち、売ります!」という商売がいつかはやる日がくるかもしれない…。
大事なキーワード2:短鎖脂肪酸
なんだか小難しいキーワードですが、
- 痩せたい!
- 糖尿病を改善したい!
- アレルギーを改善したい!
といった場合に重要な役割を果たすのが、この「短鎖脂肪酸」!!!
このうち、私が一番興味あったのが「短鎖脂肪酸と肥満の関係」について。
「最近、太ったな~」と思うこの頃、どうしたら痩せるの?と常に頭を動かしていました。(頭じゃなくて体を動かせばいいのにね)
この本によると(というか最新の研究によると)「短鎖脂肪酸」が肥満を防止してくれるらしいのです。
「短鎖脂肪酸」が肥満を防止する仕組み
え? どういうことという方のために、本書では丁寧に解説してくれています。(以下引用)
脂肪細胞には、短鎖脂肪酸を感知するセンサー(受容体) がついていて、このセンサーが短鎖脂肪酸を感知すると、細胞は栄養分の取り込みをやめ、暴走が止まる仕組みになっています。つまり、短鎖脂肪酸は脂肪が過剰にたまるのを防いでいるのです。
短鎖脂肪酸の働きは、これだけではありません。交感神経にも短鎖脂肪酸に反応するセンサーがあり、感知すると全身の代謝が活性化します。具体的には、心拍数の増加や体温の上昇などが起こり、あまった栄養分を燃やして消費させる方向に働きます。つまり、 短鎖脂肪酸は脂肪の蓄積を抑え、消費を増やすという両面から、肥満を防ぐ働きをしているのです。
つまり、短鎖脂肪酸は、
- 脂肪の過剰蓄積を防ぐ
- そのうえで、基礎代謝をあげて消費を増やす
というなんともステキな働きをしてくれるらしいんです!
厳密には、短鎖脂肪酸とは
- 酢酸(お酢)
- 酪酸
- プロピオン酸
という3つの物質の総称で、このうち、天然のやせ薬としての効果が確かめられたのは「酢酸(お酢)」だそうです。
こうなると、お酢飲めばいいんじゃない?ってことになるかもしれません。私もそう思いました。それも確かに一理あるらしいです。でも、お酢を飲むよりも腸内細菌に作ってもらうほうがいいらしいです。
理由は「酢酸は血液中に入ったあと、すぐに分解されるので、お酢を飲んでも効果は一時的」となってしまうらしい。
一方で「腸内細菌は腸の中に食べ物がある間、ずっと短鎖脂肪酸を出し続けるため、血中濃度が維持され、効果が長続きする」らしいんです。
へぇ~。
いま思い返すと、昔痩せてた頃(43キロのころ)は、毎日来る日も来る日も酢だこ三太郎と梅干しを食べまくってました。雨の日も晴れの日も雷の日も。毎日欠かさず、食べ続けていました(今思うと病気?)。
最近、総摂取カロリーはきっとそんなに変わってないのに、なんで太ったんだろう?と思ったのですが、この本を読んで合点がいきました。
「酢酸(お酢)」だ!!!
昔はすっぱいものをめっちゃ食べてたんです。それが最近、マックとかポテチとかデブフードのみ食べるようになっていたんです。もちろん昔もマックとかポテチ食べてましたけど、お酢も摂取していたため、今ほど太らなかったんですね。
うん、決して年をとったからじゃない! お酢をとるのをやめたからだ!
「肥満フローラ」と「やせフローラ」
本書では、腸内フローラには「肥満フローラ」と「やせフローラ」があると解説しています。
太りやすい体質・やせやすい体質は、腸内フローラによって決まるのです。
肥満フローラでは、主にバクテロイデスというグループに属する数種類の菌(短鎖脂肪酸を作る細菌)の数が、極端に少ないらしいです。やせフローラはその逆。
「短鎖脂肪酸」がアレルギーを防止する仕組み
最近花粉症で、アレルギーについても悩んでいたので、メモ。アレルギーを抑えるTレグを増やすのも短鎖脂肪酸の一種「酪酸」らしいです。
短鎖脂肪酸をたくさん生み出す菌を腸内フローラに生み出すためには?
食物繊維をとれっ!!!
バクテロイデスなどの短鎖脂肪酸を作る細菌たちは「食物繊維」をエサとして生きています。 食物繊維のほとんどは私たち人間には消化できませんが、短鎖脂肪酸を作る細菌たちはこれを食べ、短鎖脂肪酸の原料にもしています。
食物繊維はお通じをよくするから食べなさいということは知っていましたが、短鎖脂肪酸を生み出し、やせフローラに、してくれる役割もあったとは知りませんでした。
そもそも短鎖脂肪酸をたくさん生み出す菌って?
A:ビフィズス菌!!!
ビフィズス菌が出す物質のひとつ「酢酸」には、腸の細胞を活性化し、余計なものが体内に入らないよう守る〝バリア機能〟を高める力があることがわかりました。
乳酸菌とビフィズス菌の違いについては、ほとんどこの本に書いていなくて、ネットで調べてみました。
そしたら、森永が乳酸菌とビフィズス菌の違いについてわかりやすく説明してくれていたので、リンクを貼っておきます。↓
https://bifidus.jp/fun/detail_learn05.html
読むのがめんどくさい人のために、乳酸菌とビフィズス菌の違いについて簡単にまとめます。
- 人間の大腸にいるビフィズス菌と乳酸菌の割合は、99.9%:0.1%
- 乳酸菌がつくるもの=「乳酸」
- ビフィズス菌がつくるもの=「乳酸」+「酢酸(≒短鎖脂肪酸)」
乳酸菌も整腸作用はありますが、やせフローラにするためきは、短鎖脂肪酸をうみだすビフィズス菌を摂取したほうが効率がよいらしいです。
ということで、ビフィズス菌を摂取しようと思います。
毎日ヨーグルトを食べなかったらダメ?問題
ダメらしいです。
ヨーグルトにいる菌たちは、ほとんど住み着かないそうです。
でも、ヨーグルトを食べる意味がないわけではなく、毎日食べることで、そのヨーグルトに含まれる菌が一定数保たれるため、腸内環境を改善してくれるらしいです。
1回食べたら、腸に定住するビフィズス菌とかでたらばか売れしそうですね。
読んだことまとめ
『やせる!若返る!病気を防ぐ!腸内フローラ10の真実』を読んで、「腸=おなら&うんこの製造所」ではないことを思い知りました。
腸は、
- やせる体質になる
- アレルギーを改善する
- 心の調子を保つ
- お肌の調子も保つ
など、実にたくさんの役割をもった重要な臓器。
私は、どうせ生きるなら健康に生きていたいので、腸を大切にしようと思います。
そのために、本書を読んで2つ実行することを決めました。
①ビフィズス菌を毎日摂取する
(個人的には、森永の「ビヒダス」がおすすめ! ビヒダスに入っている乳酸菌BB536は生きて腸まで届くらしいので、これを飲んでいます。)
ビヒダスHPの「はたらく細菌」漫画もすき
https://bifidus.jp/hatarakubifidobacteria/
②30回程度かんで食べる
ビフィズス菌などが食物繊維を短鎖脂肪酸(酢酸)に分解しやすくするため
がんばるぞーー。
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