論理的でわかりやすい文章を書くためのコツ【『段落論』に学ぶ】 

文章ノウハウ, 私の読書リスト

論理的な「文章」を書けるようになりたい! と思い、『段落論』という本を読んでみました。

 

『段落論』の著者は、”国立国語研究所日本語教育研究領域代表”ということで、いわば日本語の専門家です。そのため、ライターや編集者ではなく、「日本語のスペシャリスト」による、論理的な文章の書き方というものを学ぶことができます。

最初は、「段落とは何か?」という国語的なお話からはじまり、専門的な内容が多く、読んでいて少しだるいなと感じてしまっていました。

しかし、後半部分では、「文章をどのように書いていけばよいか」実践的な内容が語られており、そこの部分が個人的にとても参考になったので、復習もかねてまとめ記事を作りました。

段落とは?

先頭の小主題文によって示された枠の中を、支持文が埋めることによってできる箱。

段落とは、

段落 = 小主題文 + 支持文 (+ 小結論文)

できているということ。(※論理的に書いた段落の場合)

※小主題文とは:自分が主張したいことを簡潔に述べた文。冒頭にくる

※支持文とは:小主題文を支持する内容を述べた文。小主題のあとにくる。後述する5つのタイプがある

※小結論文とは:段落をまとめる内容の文。段落末にくるがない場合もある

論理的な段落をつくるうえで大切なこと2つ

①段落の枠組みを決める小主題文を明確に示すこと
②小主題文からはみ出さないように支持文を適切に深めていくこと

支持文について

段落を書くにあたって、一番文章としてのボリュームが多くなるのが支持文。そのため、支持文の書き方が重要。

支持文の書き方5つ

①説明:小主題文に関する、詳細な説明や解説を書く
②例示:小主題文に関する、具体的な例示を書く
③理由:小主題文のように主張する理由や根拠を書く
④経緯:一連の出来事を時間的な順序によって示していく
⑤場面:一連の出来事を時間的な順序によって示していく(※ただし、小主題文が、状況設定文(例:ある日の暮方のことである。)である点が異なる。小説チックな文?に使われる)

支持文の役割

小主題文を補強する役割を果たし、段落の論理に一貫性を持たせる働き。

段落のつなげ方

STEP1:文章のアウトラインをつくる

段落という箱をつなげるときの設計図(=アウトライン)をつくることで、論理的な段落をつくれる。(ただし、アウトラインの論理がおかしかったら段落もおかしくなるので、要注意)

★例:私が考えたアウトライン(※意外と難しかった。あまり論理的でないかも(笑))
生きることが「苦行」であることは、避けがたい事実である。
だから、一部の人は「自殺」を試みる。
しかし、必ずしも「生きること=苦行」と全ての人が思っているわけではない。
生きるのが楽しくて仕方ない人も存在する。
生きるのが楽しくて仕方がない人の第一は、やりたいことがある人である。
生きるのが楽しくて仕方がない人の第二は、現実を受け入れている人である。

STEP2:アウトラインができたら、一文一文を「小主題文」と設定し、一文一文につく「支持文」を作成する(=肉付けをする)

そうすることで、複数の段落が作れる(=英語のパラグラフライティング)。

論理的な文章を書くのに最適。

読みやすくするための工夫:小見出しをつける

小見出しをつけ、文章の論理構造を視覚化する。

読み手にとっては、道しるべとなる。

書き手にとっては全体の論理に間違いがないかなどを、チェックする材料になる。

その他注意点など

英語のパラグラフライティングは、論理的になる一方で、「小主題文 + 支持文」という構成の連続であるため、単調な印象を与えることがある。
しかし、日本の段落においては、パラグラフのような論理があるとは必ずしも限らない。この点で、英語=「パラグラフ」、日本=「段落」と言葉を使い分けることもある。

日本の「段落」の場合、必ずしも小主題文を文章にいれる必要はないが、必要に応じて「小主題文」を入れることで、文章をわかりやすくまとめてくれる(=統括機能と呼ぶ)。

感想

『段落論』の本の中では、わかりやすい文章の書き方について、具体例をふんだんにいれてくれるのでわかりやすかったです。

一方で、「統括機能」とか「小主題文」とか、日本語の専門用語?を使用することも多いので、これらの意味をきちんと理解できていないと、文章をきちんと理解できなくなります。もちろん、各専門用語の意味は、本文の最初の方で、「わかりやすく」説明してくれています。

ただ、私の場合、第1章だけ読んで、時間をおいてその後の文章を読んだので、専門用語の意味をはっきりと理解できておらず、読むのに苦労してしまいました(笑)。

この本の工夫点

●各章の終わりには、「各章のまとめ」というものが入っています。

ここを読めば各章の内容が端的にわかります。復習したいときはここを読む。ここを読んで意味がわからなかったら、色々忘れているので、本文をもう一度読まねばならない、という指標になるので、便利でいいなと思いました。

●巻末に、「段落用語一覧」というものがついています。

読んだ直後にここをみると、頭が整理されるので、その点もわかりやすくていいなと思いました。内容を端的に復習できるような構造にするのって、読者にとってはありがたいです。「もう一度本を読むのはなんか嫌だけど、内容の復習はしたい」って時に、重宝します。こういうひと工夫が入れられる編集者になりたいね。

『段落論』をおすすめできる人

日本語の専門家が解説する、わかりやすい文章の書き方を知りたい人はおすすめです。

本のタイトルは『段落論』なので、段落全般に関する解説書ではあり、よくある『○○式文章術』的なタイプの本ではないのですが、「文章」についての専門的な知見を高めることができます。文章を書く人が、知っておいて損はないことかなと思います。

また、私が上記にまとめたように、段落について解説する中で、

●『わかりやすい段落』の書き方
●読むために段落を活用する方法
●話すために段落を活用する方法

といったノウハウも解説されていまして、ここが一番役に立ちましたので、ここら辺を知りたいひとも読んでみると役に立つかもしれません。